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声優そっくりAI音声訴訟、判決の読み方に注意

読むのに約3分 じゅーん
レコーディングスタジオに設置されたマイク
LEVELふつう★★☆

この記事のレベル:ふつう 基本的なAI用語がわかっていると読みやすい内容です。

レコーディングスタジオに設置されたマイク

何があったの?

声優の津田健次郎さんが、自分の声によく似たAI音声を使った動画をめぐり、TikTok運営会社を相手取って起こしていた裁判で、2026年9月30日に東京地方裁判所が判決を言い渡しました。問題となったのは、TikTok上のあるアカウントに2024年7月から2025年9月にかけて投稿された188件の動画で、ナレーションの声が津田さんの声に似ているとして、「パブリシティ権」などを根拠に動画の削除を求めていたものです。

ただし裁判の途中で問題のアカウント自体が削除され、対象の動画もすでにサーバーから消えていたことが裁判所によって認定されました。その結果、「すでに削除されている動画についての削除義務は生じない」として、津田さん側の請求は棄却されています。

初心者にはどういう意味?

このニュースのタイトルだけを見ると、「AIで有名人そっくりの声を作っても法律的に問題ない」という判決が出たように見えるかもしれませんが、それは誤解です。裁判所は「そっくりなAI音声を勝手に使うことがパブリシティ権の侵害にあたるかどうか」そのものについては、今回判断していません。動画がすでに削除されていたため、「今さら削除を命じる必要があるかどうか」という手続き上の点だけで請求が退けられた、という結果にすぎないのです。

たとえるなら、「持ち出された商品がすでに店に返却されていたので、返還命令を出す必要がなくなった」というだけで、「持ち出しても問題ない」と裁判所が認めたわけではないのと同じです。有名人の声にそっくりなAI音声を無断で使うことの是非自体は、まだはっきりと決着していません。

私はこう思う

「声をマネするだけなら問題にならない」、という軽い気持ちでやってはいけないことだと思います。

モノマネ芸人がモノマネ動画を出すのとは違ってその人の声自体をAIで偽装して使っているのということ自体が悪質なことだと思いました。犯罪に使われかねないかもしれませんし・・・

津田健次郎さんがこれを問題に上げたことで少しでもこういったことに対して法整備が行われればいいと思います。私は応援しています。

今日からできること

  • 「AIで有名人の声を再現しても合法になった」といった見出しだけの情報をそのまま信じない
  • 自分で声や音声コンテンツを作る際は、実在する人物の声に似せた表現を無断で使わないよう注意する
  • 気になるニュースは、判決の「結論」だけでなく「理由」まで確認する習慣をつける

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